腰痛で色々な治療方法を試したり、痛み止めを飲んだり湿布を貼っているうちに、何となくおしりが突っ張る、太ももの裏が張っている、つま先がしびれるという症状に気が付く方もおられますが、それがいわゆる「坐骨神経痛」と言われるものです。病院でそのように診断される方も少なくはありません。
「坐骨神経痛」と診断されると、ものすごく不安になってしまう方も多いですが、実はそのほとんどが「神経」の問題では無いのです。
坐骨神経とは、上の図赤い線の様に坐骨神経は人体の中でもっとも太く、長い末梢神経で、腰のあたりから爪先まで伸びている神経です。
この坐骨神経が圧迫されるなどの刺激を受けると、腰やおしり、 太もも、ふくらはぎや足の先などに、鋭く、電気が走ったような痛みや、 ピリビリとしたしびれ、強くはっている感じ、などの症状が生じるというのが病院などで言われる「坐骨神経痛」です。
しかし、先ほども書きましたが神経の問題では無い事が殆どです。
詳しく解説します。
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Contents
坐骨神経痛の本当⁉
神経痛と言われると「もう治らんのかなぁ？」「えっ大事やん」「歩かれへんようになる？」と不安を感じる方も多いと思います。
当、笑福整骨院の患者さんの中にも、病院で「このままやったら歩かれへんようになる」と言われた方もおられました。
確かに、神経痛と聞くと不安を感じますが、実は多くの「坐骨神経痛」は神経の問題では無く「血管（血流)」の問題です。
坐骨神経痛の痛み(しびれ)の正体
神経の問題では無く「血管(血流)」の問題とはどういうことかというと、おしりの筋肉に、「梨状筋」と「上双子筋」という筋肉に坐骨神経が挟まれる形です。
これらの筋肉は、カラダの深部にある為もともと血液循環が大殿筋などと比べると少ないのです。
その為、圧迫されたりすると、硬く委縮しやすい筋肉と言えます。
この「梨状筋」と「上双子筋」が何らかの原因により血流が悪くなり、硬くなることで、神経を圧迫してしまう為しびれやツッパリ感が出てしまうのです。
これが神経ではなく「血管(血流)」の問題という事です。
ではなぜ「梨状筋」と「上双子筋」が血流が悪くなり、硬くなるのでしょうか？
「梨状筋」と「上双子筋」が固くなる原因
これは様ま坐な理由が考えられますが、大きく分けると3つに絞ることが出来ます。
- 座位姿勢が長時間続く
- 痩せて筋肉が細い
- カラダの使い方などでカラダが捻じれている
という事です。
一つづつ詳しく解説します。
座位姿勢が長時間続く
座っている時間というよりも座り方に問題があります。
図の赤丸の坐骨で座っていると、梨状筋や上双子筋に負担はかかりません。
×
この絵の様に、椅子に浅く座ってしまうと坐骨ではなく筋肉で座ることになるため、梨状筋や上双子筋が圧迫され血行が悪くなり硬くなってしまいます。
〇
出来るだけ椅子には深く座り、筋肉を圧迫しないようにしてください。
腰と背もたれの間にクッションなど入れるとさらに負担が罹りにくくなります。
痩せて筋肉が細い
特に女性の方に多いのですが、痩せて筋肉が細い方は、筋肉に柔軟性が少なくなっています。
出来るだけこまめに水分補給をして、筋肉が本来の機能である「水分をためるタンク」になる様にしてください。
一度に吸収できる水分量は200ml程度ですので、のどが渇いていなくても30分にひと口という感じで時間を決めて飲むようにしましょう。
カラダの使い方などでカラダが捻じれている
良く「骨盤がゆがんでいる」と聞くことがあると思いますが、骨盤はゆがみません。
骨盤周りの筋肉が、過緊張したりすることで左右差が出て「骨盤がゆがんでいるように見える」だけです。
骨盤周りの筋肉が正しい位置にあることで腰回りの血行が良くなりおしりの筋肉にも血液が循環し「坐骨神経痛」の症状も緩和します。
カラダの使い方やクセなどは、自分ではわからないこともありますので、専門家に相談しましょう。
おしりの筋肉を緩めるストレッチ
- イスに座りしびれている脚の足首ををしびれていない脚の膝にのせます
- 大きく息を吸って背中を伸ばします
- ゆっくり息を吐きながら胸を膝につけるように曲げていきます
- 息を吐ききったらカラダを起こします
重要なのは「気持ちい」程度で行う事です。
「痛い」ところまで曲げると筋肉は逆に硬くなりますのdご注意ください。
まとめ
「坐骨神経痛」の場合、多くは梨状筋や上双子筋への血液循環が悪くなっているだけで、神経の問題である事は少ないです。
今までのカラダの使い方を変えることで痛みやしびれは改善します。
上記のセルフケアを試しても改善しないという方は、当院にご相談ください。
また、遠方の方はご近所の治療院をご紹介しますし、往診も致します。
柔道整復師 村西謙一 監修
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