皆さんおはようございます(^O^)/
2018年11月26日(月)
和泉市 笑福整骨院 院長村西です。
いつもブログをお読みいただきありがとうございます。
皆さんは「いつのまにか骨折」って聞いたことあるでしょう。
桃井かおりさんが大きく背中の空いたドレスで出ているCMでおなじみですよね。
60歳を過ぎているようには見えない背中です(笑)
修正されているのでしょうか・・・
というお話ではなく、先日患者さんから
「病院で背骨が骨折していますって言われたんですけど・・・」
というお話をお聞きしました。
ネット検索をすると「いつのまにか骨折?」の基準について
〇 背中が曲がった
〇 腰が痛い
〇 背が縮んだ
ということが書かれていますが、
TVCMでは・・・・
「背中が曲がった、腰が痛いは骨粗しょう症によるいつのまにか骨折かもしれません」
と、かなり限定的に絞られています。
ではこの「いつのまにか骨折」とはいったいどんな骨折なのでしょうか。
目次
いつのまにか骨折とは
正式には
「椎体(脊椎)圧迫骨折」
といいます。
どんな骨折かというと、
下から突き上げる様な衝撃で背骨が潰れてしまう骨折の事です。
〇 尻餅をついて転倒した、
〇 重たい物を持ち上げた、
〇 骨粗しょう症の症状がひどい場合はクシャミや咳などの刺激
等で起こることがあります。
では「椎体(脊椎)圧迫骨折」にはどのような症状があるのでしょうか?
椎体(脊椎)圧迫骨折の症状
椎体(脊椎)圧迫骨折がよく起こる場所と言われている椎体があります。
それは、第1腰椎、第2腰椎、第12胸椎です。
わかりやすく言うと、腰の上のあたりや背中の下のあたりといったところでしょうか。
骨折ですので、かなりきっついギックリ腰のような症状が出ます。
当院に来られた患者さんを見ていてもわかるのですが、かなりの激痛です。
動くどころか、動こうとカラダに力を入れようとするだけで痛い、とその患者さんが仰っていました。
また、骨折する場所によっては足にシビレ(神経症状)がある場合もあります。
逆に、そんなに痛くない、全く痛みがないという場合もあります。
その様な場合はもちろん病院に行くことなどないので、
椎体(脊椎)圧迫骨折になっていたとしても気がつかない方も多いです。
そんなことなので「いつのまにか骨折」というネーミングが付いたのでしょう。
では椎体(脊椎)圧迫骨折はどんな治療するのでしょう?
標準的な治療例を紹介させていただきます。
椎体(脊椎)圧迫骨折の治療
・保存療法
かなりがっちりとしたコルセットやギプスを装着し、ベッドの上で安静にします。
それとともに鎮痛剤や、骨粗しょう症のクスリも処方されます。
かなりがっちりしたコルセットを巻いたまま生活する必要がありますので
日常の活動がかなり制限されてしまいます。
また、症状などによっては長期の入院が必要になることもあります。
・外科治療
外科治療とは手術の事ですが、主に2通りの方法があります。
固定術
以前は、手術によって骨を移植したり、金属製のネジや棒で骨を固定したり
する手術ですが、最近では患者さんの負担を考え行われることが少なくなったようです。
椎体形成術
圧迫骨折によってつぶれてしまった椎体に、バルーン(風船)を入れて椎体の中で膨らませて、
バルーン(風船)を抜いてできたその空洞に骨セメント(メチルメタクリレート)を充填し、
椎体を安定させ痛みをやわらげる方法です。
※KPシステム特定のトレーニングを受けた医師のみが行える手術です。
もちろんこれらの手術の際には、入院とリハビリが必要になります。
又、保存療法や固定術では骨折したところの形は元に戻りません。
椎体(脊椎)圧迫骨折の治療の現実
日本は命の危険が伴う医療の研究は優れていますが、
直接命の危険が伴わない医療に関しては欧米に相当の遅れを取っているのが現実です。
ですので、手術について欧米の論文を紹介させていただきます。
有痛性の骨粗鬆症椎体骨折患者を対象としたRCTによると、
骨セメントを注入する経皮的椎体形成術群(38例)と
模擬手術群(40例)の術後成績に差は認められず、
両群とも急速に痛みが軽減した。
椎体形成術はプラシーボに勝てず。
http://1.usa.gov/jPz9Pb
有痛性の骨粗鬆症椎体骨折患者131名を対象としたRCTによると、
経皮的椎体形成術群と対照群(保存療法)を比較したところ、
両群間の疼痛および活動障害に差は認められず、
椎体形成術の適用を支持する結果は得られなかった。
http://1.usa.gov/kvXvxo
いかがでしょうか?
これは椎体形成術の論文ですが、偽薬(プラシーボ)効果しかないという結果が出ています。
ということは、ほとんどの場合手術などはしなくてもいいという事でしょう。
次に、保存療法はどうでしょうか?
これも欧米での研究論文を紹介させて頂きます。
頚部痛と腰痛患者256例を対象に、医師の標準的な治療群、
脊椎マニピュレーション群、理学療法群、
シャムトリートメント群に割り付けたRCTによると、
最も成績が悪かったのは医師の標準的な治療群と
シャムトリートメント群だった。
http://1.usa.gov/kfFvV6
シャムトリートメントとは、治療したふりだけで何も治療しないというものです。
圧迫骨折に限らず、腰痛や首の痛みの際に整形外科で一般に行われる治療は、
治療をしたふりをするのと同じの結果だという事です。
いつのまにか骨折とは
名前のとおり「いつのまにか」背骨が圧迫骨折を起こしていたということですので、
先述した椎体(脊椎)圧迫骨折の症状の中でも、全然痛くなかったものであるということです。
ということは、もし腰痛があったとしてもそれは圧迫骨折が原因でない可能性の方が高いということになります。
実際に・・・
腰痛患者200名と健常者200名のX線写真を比較した研究によると、
両群間に変形性脊椎症、骨粗鬆症、椎体圧迫骨折などの
異常検出率に差は認められなかった。
したがって老化による解剖学的変化が腰痛の原因とは考えられないと結論。
http://1.usa.gov/jb0ly3
と研究論文が発表されています。
これらはしっかりと比較実験をした結果ですので、間違いなどではありません。
この事から考えても、腰が痛いからといってその度に、
整形外科でレントゲンを撮る必要などほとんどないのです。
骨粗しょう症について
しかし、ここで心配なのは骨粗しょう症です。
背骨以外でも、くしゃみや咳で肋骨を骨折してしまったり、
転倒して手をついたら手首を骨折したという事をよく耳にします。
できれば骨粗しょう症にはなりたくありませんし、もし骨粗しょう症なら早く治したいものです。
骨密度の検査は整形外科だけでなく内科でも出来ますし、クスリも同様です。
骨粗しょう症を心配して整形外科を受診する必要もあまりないのです。
しかし、出来れば薬ではなく、食事などで予防する方がいいです。
ドクターだけではなく、学校などでもしきりに牛乳を勧められますが、実は逆効果です。
牛乳には「乳糖」というものが入っていまして、
欧米の一部の遊牧民族以外は、この乳糖に対しての耐性がなく、
ほとんどの人間がアレルギーを起こすのです。
この事を「乳糖不耐症」といいますが、
日本人の70%は乳糖不耐症だと言われています。
アレルギーと聞くと、鼻水が出たりくしゃみをしたりすることを思い浮かべるかもしれませんが、
そうではなくて、
〇 牛乳を飲んでおなかを下した
〇 牛乳を飲むと胃が重たく感じる
〇 牛乳を飲むと湿疹が出たり呼吸困難に陥る
というものが典型的なアレルギー症状です。
確かに、牛乳にはカルシウムがたくさん含まれています。
しかし、そのカルシウムは牛を育てるためのもので、
人間のカルシウムとは違うものなのです。
その為、牛乳を飲めば飲むほど、カラダからカルシウムが失われてしまいます。
牛乳の害についてはまた機会があれば書いてみたいと思います。
骨粗しょう症予防・改善のために、カルシウムが多い食品ばかり摂取するのではなく、
必須栄養素をなるべくバランスよく摂取することで、カルシウムはより吸収が促進します。
サプリメントも同様で、カルシウムだけを過剰に摂取すると、
カルシウムと一緒に代謝される栄養素が欠乏し、逆にカルシウムを吸収できなくなります。
栄養素全部をバランスよく食べるのがとても大切な事です。
そういう点では小魚やお肉というのは理想的です。
「もう歳だから・・・」
と思わないで、美味しいお魚、美味しいお肉を食べてください。
次に運動です。
家でゴロゴロしているだけだと、骨粗しょう症になる可能性が高くなります。
人間は重力があるから生きていけるのです。
2足歩行をすることを前提に作られた身体ですので、
定期的にウォーキングをするとか、趣味のスポーツを楽しむなど
太陽の元、なるべく重力に抗ってカラダを動かしましょう。
まとめ
圧迫骨折によって背骨が曲がってしまっている場合、
保存療法では元の状態には戻りません。
それなのに、その事にはには一切触れず、
治るとも明言せず、
まるで胡散臭いダイエット食品を販売するような感じで情報を流しています。
初めて「いつのまにか骨折」のCMを見た時は正直、
「そんなことまでして金儲けしたいのか」と製薬会社と整形外科医に対して腹が立ちましたし、
公共の電波でこのような胡散臭い情報が発信されていることに恐怖も感じました。
腰痛という症状で一番怖いのは、圧迫骨折なんかではなく
「レッドフラッグ」と呼ばれる、癌や感染症など、
命に関わる病気の症状として腰痛が出ている場合なのです。
もちろん、その際には専門の医療機関を受診しなければなりません。
レッドフラッグについては又別の記事で書かせて頂きたいと思います。
いつのまにか骨折 ≠ 腰痛
ですので腰が痛い場合は、腰痛に対する治療をする方が効果的です。
※腰痛治療の実際
欧米の研究では、
「脊椎マニュピレーション」
が効果的だと発表されております。
当院では、手技(脊椎マニュピレーション)で腰痛治療にあたっておりますので
腰痛でお困りの方は「いつのまにか骨折」などは恐れないで、当院にご相談ください。
柔道整復師 村西謙一 監修
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【和泉市 岸和田市 堺市 忠岡町で腰痛・肩こり・坐骨神経痛等でお困りでしたら笑福整骨院にお任せください】
ご予約は予約専用電話0725-53-2800まで今すぐお電話ください。
当院は保険治療のようなお手軽さはありませんが、お一人お一人の痛みの原因を追究し症状に丁寧に向き合い、
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「完全予約制」の整骨院です。
当院の治療詳しくはこちら→【当院について】
【料金(税込)】
初診時8,640円(カウンセリング料含む) 2回目以降6,480円
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