緊急で専門病院を受診すべき腰痛


皆さんおはようございます(^O^)/

2018年11月27日(火)

和泉市 笑福整骨院 院長村西です。

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

 

 

「どんな腰痛の時に病院に行ったらいいの?」

 

というご質問をいただきました。

 

 

慢性的な腰痛は画像検査や注射などの病院での処置は必要ありません。

なぜなら、その多くは、筋肉がロックしてしまったことが原因による

慢性的な筋肉の酸素欠乏だからです。

又、腰を反らした時の痛みは股関節に問題があり、

起き上がる時、前かがみ姿勢をとった時などは背中やお尻の筋肉、

又は、お腹の筋肉に問題があります。

その様な場合は、楽な姿勢でいると痛みが和らぐこともあります。

逆に、急に強い腰痛に襲われて、痛みが和らぐことなく続く場合や、

どんな姿勢でも激しく痛むという場合は、重大な病気が隠れていることがあります。

この様な時には緊急で専門の医療機関を受診していただきたいのですが、

慢性的な腰痛と区別するために、

腰痛を伴う様々な病気について書いてみたいと思います。

 

 

目次

【内臓の病気による腰痛】

【緊急を要する腰痛】

【まとめ】

 

 

 

内臓の病気による腰痛

 

 

尿管結石(にょうかんけっせき)

腎臓でつくられる小さな石が尿管につまってしまう病気で、若い男性に多くみられます。
左右どちらかの背中~腰に、深夜や早朝に突然、激しく強い痛みが出ます。
その為、冷や汗が止まらないという方もおられます。
坐薬などの強い鎮痛剤を使用しないと痛みが治まらないことも多いですが、
一度治まると何事もなかったように良くなります。

 

 

腎盂腎炎(じんうじんえん)

腎臓の細菌感染症で、若い女性や高齢の方に多くみられます。
高熱とともに、左右どちらかの背中から腰にドーンと重たいような痛みが出るのが特徴です。
血液検査や尿検査にて診断し、軽症であれば抗生物質(細菌の増殖を抑える薬)の服薬で済みますが、
重症の場合には大きな総合病院での入院治療が必要となります。

 

後腹膜炎(こうふくまくえん)

胆嚢炎(たんのうえん)、急性虫垂炎(きゅうせいちゅうすいえん)や
腸管穿孔(ちょうかんせんこう)などによる炎症の中心が背中側にある場合、
お腹ではなく腰部に鈍痛を自覚します。
多くの場合、手術が必要です。

 

急性胃炎(きゅうせいいえん)
胃十二指腸潰瘍(いじゅうにしちょうかいよう)

多くは、みぞおち付近に痛みがあらわれますが、
病気の生じた場所によっては背中やカラダの左横の痛みが出る事があります。
痛みは、食事によって変化する為、動作や姿勢とは無関係です。
食事直後の痛みは胃の上部、空腹時の痛みは胃の下部や十二指腸に原因があることが多いです。
まずは胃酸を抑えるクスリを使用しますが、改善しない場合や日に日に痛みが強くなってくる場合には、
胃癌など他の病気の可能性もあるため、詳しい検査が必要です。

 

急性膵炎(きゅうせいすいえん)

胆管の病気(胆石など)やお酒の飲みすぎによって、膵臓に炎症が生じます。
油っこい食事の後やたくさんお酒を飲んだ後で、左上腹部や背中に、
突き刺すような痛みがあらわれて長時間続きます。
仰向けで寝ると痛みが強くなり、膝を抱える姿勢になると軽快するのが特徴です。
重症化することがあるため、早期の治療が必要です。

 

 

大動脈解離(だいどうみゃくかいり)

大動脈の壁が裂ける病気です。
大動脈解離による痛みは、突然ある瞬間から胸や背中が引き裂かれるような、
熱いくぎを打ち込まれたような激しい痛みで、
裂け目が広がるにつれて痛みがお腹や腰に移動します。

 

腹部大動脈瘤(ふくぶだいどうみゃくりゅう)

腹部大動脈瘤とは、大動脈の壁の一部がコブのように膨らむ病気で、
健診などで偶然発見されることが多く、ほとんどは無症状です。
このコブが風船のように破裂すると、突然へそ周囲や腰に突き刺すような激しい痛みがあらわれます。

 

 

 

緊急を要する腰痛
 

 

 

化膿性脊椎炎(かのうせいせきついえん)

背骨の細菌感染症です。転倒などの原因がないのに、発熱とともに、
日に日に腰痛が強くなり、起き上がる時だけでなく、
横になってじっとしていても激しい痛みが続来ます。
病院を受診しても、不明熱として診断がつきにくいものの一つで、
CT検査では異常がないことも多く、この病気を疑ってMRI検査をしない限り見つかりません。

 

 

骨肉腫(こつにくしゅ)、脊椎へのガンの骨移転

骨髄は血管に富む構造のために、ほかの部分のガン(肺癌、乳癌、前立腺癌など)が
血管を通って移動してきて、ガン病巣を作ることがあります。これを骨転移といいます。
ガン細胞が増殖して骨を破壊しますので、少しの力でも骨折(病的骨折)する場合があります。
ガンによって侵された部分は日に日に痛みが強くなり、
動いた時だけでなくじっとしていても痛みが続来ます。
腫瘍や骨折によって脊髄が圧迫されると足がマヒしたり排尿困難があらわれます。
早期に診断して脊髄への圧迫が起こる前に高濃度ビタミンC治療などを行います。

 

 

帯状疱疹(たいじょうほうしん)

湿疹が出る前に神経痛が先行してみられる場合があります。
脊髄神経にそって皮膚表面にピンポイントで「ピリピリ」とした痛みが出ます。
発症時に十分な鎮痛治療がなされないと治癒後も持続する慢性痛 に移行することがあるので要注意です。

 

 

馬尾症候群(ばびしょうこうぐん)

何らかの原因により馬尾全体が圧迫されて生じる重篤な神経症状が出ます。
腰痛や下肢の神経痛・しびれなどの感覚障害、下肢の運動麻痺、尿閉や尿・便失禁、性機能障害など
重篤な症状が出ます。

 

 

 

まとめ

 

 

 

腰痛と簡単に考えてしまうと、

大きな落とし穴があります。

当院に来られる患者さんの問診時に

注意深く観察して、

精密検査を受けたほうが良い場合は、

直ぐに施術せず、専門の医療機関で

検査を受けていただくようにしています。

通常の慢性的な腰痛は、

「痛みのない時間・姿勢」がありますが、

内臓からくる痛みや緊急性のある痛みは

「痛みのない時間や姿勢」はあまりありません。

大切なのは、今まで経験したことが無いという痛みです。

わからない場合は一度ご相談いただければ

私のわかる範囲でご説明いたします。

 

 

 

 

柔道整復師 村西謙一 監修

 

 

 

 

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