椎間板ヘルニアなんて怖くない!!


皆さんおはようございます(^O^)/

2018年10月12日(金)

和泉市 笑福整骨院 院長村西です。

いつもブログをお読みいただきありがとうございます。

 

 

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腰椎椎間板ヘルニアとは

 

 

 

腰椎椎間板ヘルニアと言われたとしても

背骨と背骨の間のクッションのような役割をしている椎間板が

何らかの原因で突出することで神経を圧迫し、腰や臀部が痛み、

右か左のどちらかの下肢にしびれや痛みが放散したり、

足に力が入りにくくなっているのではないでしょうか?

又、加齢によって変性し、断裂することでも起こるとされています。

動きにくくなり、重いものをもったりすると痛みがつよくなるという症状が出ます。

実際、当院に来られた患者さんの中にも、

「整形外科に行ったら、レントゲンを撮られて、4番と5番の間が狭くなってる。

ヘルニアだと思うので、様子を見ましょう」

とか、

「MRIで腰椎椎間板ヘルニアと言われた」

と話される方がたくさん来られます。

 

 

診断・検査

 

 

下肢伸展挙上(SLR)試験(膝を伸ばしたまま下肢を挙上し坐骨神経痛の出現を見る)や

下肢の感覚の鈍さ、下肢の力が弱くなっていないか等で判断します。

整形外科では、X線(レントゲン)撮影、MRIなどで検査を行い診断を確定します。

ただし、MRI画像で椎間板が突出していても、症状が無ければ多くの場合問題はありません。

 

 

椎間板ヘルニアの治療と予防

 

 

公益法人日本整形外科学会によると
痛みが強い時期には、安静を心がけ、コルセットをつけたりします。
また、消炎鎮痛剤の内服や坐薬、神経ブロック(神経の周りに痛みや炎症を抑える薬を注射する)を行い、
痛みをやわらげます。腰を温めるのも良いでしょう。痛みが軽くなれば、
牽引を行ったり運動療法を行うこともあります。
これらの方法でよくならない場合や下肢の脱力、排尿障害があるときには手術をお勧めすることがあります。
最近では内視鏡を使った低侵襲手術も広く行われるようになってきました。
(公益法人日本整形外科学会HPより抜粋)

 
とされていますが、痛みで辛いうえに、「ヘルニアを治すなら手術しかない」とか

「腰に労わってあげて」とか

「なるべく重たいものを持ったり激しい運動は控えてください」などを言われ、

余計に不安になってしまう方も多いと思います。

実際私も中学生の時に「椎間板ヘルニア」と診断され、

「あ~もう俺の腰は痛いままなんやぁ」と感じ、

当時通っていた整形外科の先生には「気長に付き合っていかなあかんよ、無理しなや」と言われ、

不安になったことを今でも覚えています。

そんな不安を感じたあなた、手術するしかないと思っているあなた、ちょっと待ってください。

あきらめる前に、手術を受ける前に、知っていただきたいことがあるのです。

 

 

 

椎間板ヘルニアと腰痛の関係

 

 
そもそも「椎間板ヘルニア」が腰痛の原因なのでしょうか?
科学的な根拠に基づいて検証してみましょう。

 

21~80歳までの腰痛未経験者52名を対象にCATスキャンで腰部椎間板を分析した結果、
年齢に関わらず35.4%に何らかの異常が検出され、40歳未満の19.5%に、
40歳以上の26.9%に無症候性椎間板ヘルニアが確認。http://1.usa.gov/mBTclS

 

と1976年に発表された研究論文です。

 

そうなんです!ヘルニアだと言われたとしても腰痛等がない方がいるのです。

 

他にも1995年にボルボ賞を受賞した有名な研究論文があります。

 

椎間板ヘルニアと診断された強い腰下肢痛を訴える患者46名と、
年齢、性別、職業などを一致させた健常者46名の腰部椎間板をMRIで比較した結果、
健常者の76%に椎間板ヘルニアが、85%に椎間板変性が確認された。http://1.usa.gov/iN3oKG

 

これを見ると、「腰下肢痛を訴える患者と健常者(腰下肢痛のない)両方に椎間板ヘルニアや椎間板変性が確認された」

とあります。この論文からわかる事は、「椎間板ヘルニア」と腰下肢痛は無関係だという事ですね。

「私の腰は手術しないと治らない」と不安を感じなくても良いんです。

 

 

ヘルニアの原因は遺伝子

では「ヘルニア」とは何なのでしょう?

 

これも国際腰椎学会でボルボ賞を受賞した有名な研究論文です。

 

男性の一卵性双生児115組を対象にMRIで椎間板変性を促進させる危険因子を調査した結果、
椎間板変性は仕事やレジャーによる身体的負担、車の運転、喫煙習慣といった物理的因子より、
遺伝的因子の影響を強く受けていることが判明。
http://1.usa.gov/kWg7Iw

 

ここに書かれている通り、仕事やレジャーなどの身体的負担等が原因でヘルニアになるわけではないので、

安心して日常生活を送っていただいて大丈夫なのです。

「でも、医者はヘルニアって言って、治すなら手術ないって言われたんです。

手術って聞くと怖いんですけど治るのなら仕方がないんでしょうか?」

と言われる方もおられますが、

手術についても国際的な論文で結果が出ています。

 

 

椎間板ヘルニアに対する手術に関する論文81件を分析した結果次の6点が判明した。

(1)椎間板ヘルニアが確認された2ヶ月間の保存療法に反応しない坐骨神経痛患者は
   そのまま保存療法を続けるよりラブ法を実施した方が早く改善する。
(2)4年~10年の長期成績という観点から見るとラブ法と保存療法の効果に差は認められない。
(3)顕微鏡下髄核摘出術と経皮的髄核摘出術が腰痛に効果があるという証拠はない。
(4)経皮的髄核摘出術はラブ法より再手術率が高い。
(5)椎間板摘出術は比較的安全な治療法とされているが、
   これまで考えられていた以上に再手術を必要とする例が多い。
(6)椎間板ヘルニアに対する手術成績は、心理社会的因子の影響を強く受けている。
http://1.usa.gov/q1HPOA

 

 

世界の腰痛診療ガイドラインの勧告に従った保存療法(手術しない治療)の場合は

2ヶ月ではなくて2年の猶予期間があります。

要するに椎間板ヘルニアは日にち薬だということです。

また、手術を受けた患者の5~50%は症状がまったく変わらないか、

あるいはさらに痛みが増悪することがわかっています。

最近の腰痛診療ガイドラインでは手術はガイドラインに従った保存療法を2年間行なっても改善しないか、

耐え難い激しい痛みが続く患者に限るべきと勧告しています。

もし2年以上経過してもよくならない場合や、
激しい痛みがあって手術をする場合、どんな手術がいいのでしょう?

これについても研究論文があります。

 

坐骨神経痛を訴える椎間板ヘルニア患者60名を対象に、
ラブ法群と顕微鏡下髄核摘出術群の術後成績を1年間追跡したRCT(ランダム化比較試験)によると、
術中の出血量、合併症、入院日数、欠勤日数、改善率など、いずれも両群の間に差は認められない。
http://1.usa.gov/p43qmF

 

腰下肢痛を訴える椎間板ヘルニア患者52名を対象に、
ラブ法群とキモパパイン注入群の術後成績を1年間追跡したRCT(ランダム化比較試験)によると、
ラブ法群は85%でキモパパイン群は46%の改善率だった。腰痛の改善率も特にラブ法群が優れていた。
http://1.usa.gov/ofd8E8

 

現段階では、昔から行われている「ラブ法」という方法が一番良いようですね。

しかし、このような研究論文もあります。

 

坐骨神経痛を訴える椎間板ヘルニア患者126名を対象に、
保存療法群とラブ法群の治療成績を10年間追跡したRCT(ランダム化比較試験)によると、
1年目まではラブ法群が優れていたが4年目以降は両群間に差はなくなっていた。長期成績は両群とも同じ。
http://1.usa.gov/pbjVPJ

 

昔から行われている「ラブ法」という方法でも、長期的に見ると保存療法と差はない様です。

耐え難い激痛でまったく動くことも出来ない状態でで、家事や仕事等に差し障りがある場合以外は

手術を選択しなくても良いと思います。

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安静にした方が良いの?

 

 

病院では「安静にしなさい」と言われたという方もおられますが、

本当に安静にした方が良いのでしょうか?

 

健常者41名を対象に腰部椎間板を5年間にわたってMRIで追跡調査した結果、
物理的負荷(重量物の挙上や運搬・腰の回転や屈曲等)という従来の危険因子は椎間板変性とは無関係で、
腰痛発症率はむしろ椎間板変性のある方が低かった。http://1.usa.gov/178sVnE
安静の有効性はRCTで証明されていないため、グレード1の患者に安静を処方してはならない。
回復が遅れるのでグレード2や3の患者に4日以上の安静を処方してはならない。
むしろ普段通りの生活を送るよう勇気づけること。http://1.usa.gov/LYNegq

 

痛みが強すぎて冷や汗をかいてそれでも動かないと言う様な場合は別ですが、

安静にするよりも、日常生活を送る方が回復が早いのです。

痛みに負けないで、勇気をもってカラダを動かしてください。

これはギックリ腰(急性腰痛)の場合も同じことが言えます。

 

急性腰痛にとっては長期間の安静臥床(安静に寝ている)よりも、
痛みの許す範囲内で徐々に日常生活に戻る方が効果的(確証度B)。
4日以上の安静臥床は筋力低下を招くために急性腰痛の治療として推奨できない(確証度B)。
http://1.usa.gov/uhlYSO

 

 

コルセットや腰痛ベルトは?

 

 
椎間板ヘルニアやギックリ腰でコルセットを勧められる患者さんもいます。

しかし、

 

職場における腰痛の予防をテーマにしたランダム化比較試験(RCT)を分析した体系的レビューによると、
職場での運動は腰痛の予防に効果的だったが、
コルセット(サポートベルト)や生体力学に基づく教育的介入は腰痛を予防できないことが判明。http://1.usa.gov/sJTnPJ

 

この論文でもわかるように、コルセット(サポートベルト)では予防は出来ないのです。

腰に負担をかけるということと、椎間板が変形するなどのことは関係がないということがわかっています。

恐ろしく高負荷なトレーニングをする必要はありませんが、上記の論文にもあるように、

日常生活程度の動きは、恐れることなく積極的にしましょう。

消炎鎮痛剤の内服や坐薬、神経ブロックで痛みを和らげることが可能なのでしょうか?

消炎鎮痛剤を使用するという事は炎症していると考えられているのですが、

下の論文をお読みください。

 

椎間板ヘルニアと坐骨神経痛には炎症反応を引き起こす

ホスホリパーゼA2(PLA2)が関与していると考えられていたが、

椎間板ヘルニアもしくは椎間板変性と正常な椎間板との間にPLA2値の差は認められなかった。http://1.usa.gov/S8KUR9

 

椎間板ヘルニアと椎間板変性と正常な椎間板の間に差はなかったという事は炎症ではないという事です。

炎症していないので、湿布を貼っても痛み止めをのんでも効果はないです。

神経ブロックもたまに効果があったという方もおられますが、

おそらく、注射針をさした刺激によって痛みがやわらいだものと推測されます。

 

 

 

まとめ

 

 

 

もし病院で「腰椎椎間板ヘルニア」と診断されても、慌てたり不安を感じないでください。

また、絶対に「安静に」という指導には従わないでください。

日本以外の諸外国では、上記させていただいた通りですので、

激痛で全く動くこともできない、排尿排便障害などが出ているわけでもないのに、

手術を勧めるのは勉強不足か手術実績を作りたいという事ですので、病院を変えた方が良いです。

また、最近当院に受診される患者さんに言われることで多いのが、

「レントゲン撮ってもらってヘルニアだと言われた」という方もおられますが、

ヘルニアの診断はレントゲンでは無く、MRIでしか診断できません。、

レントゲンだけでそのようなことを言う病院もかなり勉強不足というより危険ですので、他の病院をお勧めします。

また、腰が痛い、おしりや太ももがだるい、しびれる、足先まで痺れるという状態が長く続いている場合、

脊椎マニピュレーション(整体)、鍼灸治療がお勧めですし、腰痛診療ガイドラインでも推奨されております。

これらの保存療法を試してみられてはいかがでしょう。

 

 

 

 

 

柔道整復師 村西謙一 監修

 

 

 

 

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